淫夢のハコ

 綾は悪い夢の中を彷徨っていた。そう、あの
麻雀の勝負の時から‥‥。序盤で綾の大勝
に困ったフリをした男に同情し、レートを上げ
てしまい、そして、連敗。綾の為にと騙され、
更にレートを上げられ、決定的な大敗をして
しまう。グニャリとした感覚の中で、これは悪
夢なんだと自分に言い聞かせていた。悪夢で
なければならないと‥‥。
「濡れてきたぜ‥‥」
 綾の股間からピチャピチャした卑猥な水音が
男の指で奏でられる。
「‥‥言わないで‥‥ください‥‥」
 綾とて好きで濡らしている訳ではない。長い
時間をかけて、股間を執拗にいじり回されて
いては清楚な綾ですら、女の悦びを無理やり
目覚めさせられてしまうのだ。
「清純女子高生の淫らな愛液。ビデオ回して、
綾ちゃんがビショビショになっていく様子を
しっかり録画してやるからな」
「そんな‥‥」
「お友達に見られてから、感度が増したな。
まぁ、あっちはあっちで可愛がってるから、
綾ちゃんは安心してAVデビューしろよ」



 みづきは赤ん坊のオシッコポーズのまま、
男たちに弄ばれ続けていた。濡れたアソコを
安物のパンティーで拭われ、股間と共に写真
を撮られる。シミ付きパンティーを大量生産
する為の道具として、乙女としての純情も、
女としての誇りもズタズタにされる。
「うっ‥‥いやぁ‥‥」
 剥き出しになったアソコと自分の分泌した液
が匂う下着、おそらくは目線で隠してもくれ
ないだろう顔入りの写真。何度、フラッシュを
焚かれても慣れるコトはない。
「そろそろ三十枚を越えたかな。少し休もうか、
みづきちゃん」
 男たちがニヤニヤと笑う。この撮影はあくまで
もシミ付きパンティーを作る為、みづきにイッて
もらっては困るのだ。みづきは長い時間、絶頂
を迎えるコトを許されず、溶ろけるように熟した
まま、生殺しにされていた。
「イ‥‥せて‥‥」
 もはや、精神の限界であった。狂おしい、
焦れったさに、甘く切ない声で男たちに惨めな
懇願をする。
「お願い‥‥イキたいの‥‥お願い‥‥」
「残念だけど、この後に撮る、女子高生シリーズ
第一弾、褐色の美少女レイプの予約特典を
百人分作るからね。まだまだ頑張ってもらうよ」
 絶望に意識が遠のく、みづきであった。



 イクことの出来ない生き地獄もあれば、イキ
続ける生き地獄もある。晶は長い時間に短い
間隔での絶頂を無理やり何度も迎えさせられ
ていた。三人の中で一番、小生意気だと見ら
れた晶は吊るし上げられ、立たされたままで
男たちに嬲られる。
「もう‥‥やめて‥‥イキたくないの‥‥」
 必死に哀願する晶だが、男たちの手が止まる
コトはない。晶の膝がブルブルと震え出す。
「今度もバッチリ撮ってやるぜ。安心して、
しっかりイッてくれよ」
「や、やめ‥‥っ‥‥ん‥‥ンンッ!」
 晶がビクッと大きくのけ反り、ガクンと腰が
落ちる。立ったまま絶頂を迎えさせるコトで、
残酷なまでに少女が堕ちる様子が丸分かり
であった。
「六回目‥‥七回目かな‥‥」
 ‥‥チョロチョロ‥‥。
「見ないで‥‥見ないでぇ‥‥」
 黄金に光る小水が、細い滝のように流れ出る。
文字通り腰の抜けた晶にはそれを止める術は
なく、男たちがゲラゲラと笑う前で、大の字で
立ち小便をさせられる。
「お漏らしは二回目だ。さっきよりも勢いが
いいぜ、男顔負けの立ちションだ」
「ビチャビチャにはねて、ビデオのレンズに
かかりやがった。困るぜ、晶ちゃん」
 惨めな放尿姿をビデオに撮られた上に、言葉
でも嬲られ、晶は顔を真っ赤にしながら泣き
じゃくる。しかし、そのこぼれ落ちる涙も、
床に広がる尿にまみれた愛液溜まりに、
音も無く消えていってしまうのだった‥‥。



 綾はまだ悪夢の中にいた。親友であるみづき
と晶が泣き叫んでいる世界などありえない。
自分にのしかかり、腰を振り続ける男に希薄な
重さを感じながら、瞳をゆっくりと閉じた。



「あ、それチーね」
 健康そうな小麦色、ボーイッシュな
ショートカットの少女が楽しそうな声
をあげる。
「・・・・ねぇ、みづぴー・・・・」
 栗色の髪を結ったお団子頭が特徴
の小柄な少女が椅子にもたれる。
「何よ・・・・あっ、それポンね」
「・・・・みづぴー・・・・チーもポンも
おんなじでつまんないよー」
「・・・・ロンと・・・・しょうがないでしょ、
サンマーすらできないんじゃ・・・・
タンヤオ、ドラ2・・・・あと、三色ね」
「三色か・・・・そう言えば綾ちゃん、
起きないねぇ」
「いつものことじゃない。綾が起きたら、
晶の負け分で駅前のクレープ食べに
みんなで行くからね」


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