七瀬山川祭り
 賑やかな祭りの喧噪の中、小さな神輿の前に
集まった子供たち。その中に一際、大人たちの
とりわけ男性の目を引く少女が二人いた。締め
込み姿は可愛らしさだけでなく、ほのかな色気
も醸し出している。ジットリとした真夏の暑さ
の中でも凛々しくもあった。
 パシヤッ!!
「あれっ、桧垣君は担がないの?」
「い、今、写真撮らなかったか?」
「うん、俺は記録係だからね」
 使い古されたカメラを見せる正義。
「あっ!駄目だよこんな格好だもん‥‥」
「あたしたちのお尻撮ったろ」
「いやいや、お神輿撮っただけだって」
「それに私達なんか撮ってもつまんないよ」
「‥‥さっきのことか‥‥気にするなって
リエ子‥‥」
「ん、どうしたの?」
「町役の人が最近は小学生も高学年の女の子は
一人もいないって、あたしたちの前でボヤいて
たんだ。華がないんだと」
「神輿の華に色気を求めるのはどうかと思うけ
どね‥‥随分と見る目がないなぁ」
 チラチラと京子とリエ子の法被の胸元を見る。
ボーイッシュな髪形で一見、男の子と間違えて
しまう京子だが、その胸は少女として立派に育っ
ており、白地に膨らみ肌色が透けるノーブラオッ
パイは眼福である。リエ子は見た目、低学年の背
丈と小さな胸だが、そのオッパイが感じやすく、
すぐに先を尖らせてしまうことを正義はよく知っ
ている。今も布ずれを起こした乳首がリエ子も気
づかずに、法被の前をツンと可愛らしく二つ押し
上げているのが至福である。
 しかも、本人たちが言う程、女として意識して
いないせいか、京子は締め込みのゆるい部分から
淡く幼い茂みがチラリと見え、リエ子は法被の隙
間から美味しそうなサクランボ色の乳首が覗けて
しまっていた。
「そろそろ時間だから、行ってくるね」
「変な写真ばっかり撮るなよ」
 普段、一緒に学校生活をしている同級生の女子
が褌姿でお尻を丸出しで歩いていく。ギヤップに
興奮しながら、後ろ姿を撮る正義。
 子供用の神輿しとは言え、結構な重さで少ない
高学年の二人は終わるまで神輿から離れることは
出来ない。
「桧垣んとこの正義か、カメラだけじゃなくて、
追い水の準備も頼むぞ」
「万端です。たっぷり汲んどきました」
「この暑さだからな、子供たちも水浴び気分で喜
ぶだろ」
 神輿を担ぐ者の熱気を冷ます為、追い水と呼ば
れる水まきがバケツに何杯も用意されている。町
中を練り歩く際に浴びせられるのだが、白地の法
被はスケスケになるのだ。クッキリと透けてしま
ったオッパイと割れ目を隠すことも出来ず、羞恥
に震えるリエ子と京子をバッチリと記録する為、
七瀬山川祭りに挑む正義であった。

七瀬町 サマーフェスティバル
「山の神様、川の神様のお神輿。親子で参加の
子供神輿もあります。ご家族でお楽しみ下さい」